四季養生

細 雨

◆ 四季の養生 ◆
『四季養生』


一年の365日は自然の暦から春、夏、秋、冬に分けられますが、しかし、中国医学の五行学説では、春、夏、長夏、秋、冬の五季に分けます。一年は二十四節気であります。(右図)
常に言う四時の養生とは自然界の春、夏、秋、冬の四季節の変化に順応することを指し、養生の方法を通じて、健康で長寿の目的を達成することです。

中国の伝統の養生医学は4千年来歴代の医学家の経験の結晶です。
中国の養生の理論と方法に関してきわめて豊富で、その中に重要な核心の内容は「順時養生」(四季に沿って養生すること)です。これは中国の養生医学の中の一つのきわめて重要な原則であり、言い換えれば一つ延命長寿の秘訣であります。

四季の養生は、1年中の気候の陰陽の変化と規則の特徴によって養生を行うことを指し、それによって養生と延命長寿の目的を達成する。四季の春、夏、秋、冬の寒、熱、暖、涼の変化は1年の中に「陰陽消長」(陰陽消長とは量的変化の過程、および陰陽の転化の前提)の形成である。人類は自然界の一部として、客観的な自然環境を離れて生存することがではなく、四季の変化に順応し、人体を調節するべきであり、それによって「陰陽平衡」、「臓腑調和」、「血気充盛」の養生と健康維持の目的を達成するためなのです。

1年に四つの季節の気候の更迭、陰、陽、寒、熱の変化、いずれも直接人の生命の活動に影響することがあります。健康、長寿になりたいと思えば、自然界の周期性と四季の変化に対して相応的な調節をしなければなりません。四季の気候の特徴によって、人々は「春に肝臓を養う、夏に心臓を養う、長夏に脾臓を養う、秋に肺を養う、冬に腎臓を養う」と言う五臓の養生法、および「春と夏には陽を養う、秋と冬には陰を養う」と言う経験に基づいて、四季の養生に対して重要な意義を持っています。

四季の養生の原則 

1、自然に順応する

中国の養生医学は、人体のすべての生命の活動は必ず四時の陰消陽長の転化の客観的な規則に順応しなければなりません。1年の中に、「春夏は陽に属して、秋冬が陰に属する」。自然な節気も気候の変遷に従って、「春生」、「夏長」、「秋収」、「冬蔵」の変化が発生することであり、そのため、人は春と夏の季節に、自然に任せて陽気に保養し、秋と冬の季節に陰気に保養するべきである。したがって「春夏養陽,秋冬養陰」”と言うわけであります。

2、「形」と「精神」を共に養う

「形を養う」と言うことは具体的な内容がとても広くて、すべて飲食調節、仕事と休息、日常生活、およびスポーツの鍛煉、気功、トレーニングなど、いずれも形を養う重要な内容に属します。

いわゆる「神を養う」は情緒を安定させ、精神を保養することです。

中国医学は人の精神、情緒の変化が人体の生理の活動の重要な構成部分であり、それは生命の過程の中で正常な心理の活動を表されることではなく、その上体質を強めて、疾病に抵抗し、寿命を延ばすことできます。しかし、もし情緒が揺れ動いきあまりにも激しい、あるいは長く持続的で過ぎるならば、生理の調節の範囲を上回る、五臓を損なって、人体の「気血陰陽」にも影響し、多くの疾病の発生を招くことになります。

したがって、中国の養生医学は非常に「精神保養」を重視することであり、人々に思想的に安定するように求め、気持ちは平然として、できるだけ精神の刺激を減らし、気持ちがのびのびと精神の面を心地よく維持することです。こうすると、人体の「気機調和」と「血腋流暢」し、病気への抵抗力を強めて、疾病を減らすことになります。

《黄帝内経》の論述により、人々は必ず「順時養生」(四季に沿って養生する)しなければなりません。自然に順応して、同時にも自然を利用して、こうしてこそ、「而尽終其天年,度百歳乃去」。(天寿をまっとうすることが出来ると言われています。)

『四季養生』
2010/02/04