◇冬の養生は腎臓を養うべきである◇
立冬前の北国の大地―北海道はもう初雪が降り、天寒、地寒、朝寒、夜寒にもなりました。
北海道定山渓の美しい紅葉は一気に一面金色になり、枯れ葉、朽ち葉、落ち葉「冬枯れ」で一面晩秋の景色になってしまいました。
歴から、今年11月7日は立冬です。冬は立冬から立春まで(旧暦の11、12、1月)の3ヶ月間であり、立冬を含んで、小雪、大雪、冬至、小寒、大寒と言う6つの節気があります。
冬は一年中で最も寒い季節です。古医書である《黄帝内経・素問、水熱穴論》、《素問・四海調神大論水熱穴》の中には この間、「水冰地凍,草木凋零、昆虫蜇伏,万物生机皆閉蔵潜伏。」つまり、冬は川が凍り、地も裂け、草木が枯れ落ち、昆虫は蟄伏冬籠り、万物の生気はすべて閉じこもった状態と言う意味です。 人体の表現から言うと「冬、陽気が衰え、陰気が堅盛、巨陽が潜む。」など…との記述があります。
中国の養生学は自然界の変化と人体の養生の原則に基づいて、冬は厳しい寒さで万物が凋む、生気が潜伏、収蔵する季節であり、人体の陽気も自然界の転化に従って、内で潜みます。そのため、冬季の養生は自然界の「収蔵」の規則に順応するべきであり、人体の陽気は「斂陰護陽」を根本にすると透徹的であると論述しました。
中国医学の「収蔵」と言う言葉はちょっと難しいかもしれません。簡単に言えば、いわゆる「収蔵」とは陽気を潜藏し、エネルギー、陰精(陰精とは人体のすべての生命の活動の物質の基礎です)を蓄積と言う意味です。人体の陽気は空の上の太陽のようなものであり、自然界に温みと光明を与えます。若しもそれを失っては、万物は生存することができません。同様に、人体は陽気がなければ、新陳代謝の活力を失われていきます。したがって、立冬後の養生としては陽気(エネルギー)を内に集めて、春や夏に消耗したものを回復し、各機能を修復して、春の季節に向かって元気に過ごせるようにすることがとても重要なことです。
冬は五臓のうちの腎臓機能が旺盛になり、自然な節気と気候の変遷と四時の陰消陽長(陰陽消長とは量的変化の過程、および陰陽の転化の前提)の転化の客観的な規則によって、人々は冬に腎臓を養うことが大切です。 冬の「寒邪」は最も腎臓の陽気を傷め易いので、若し「寒邪」に抵抗しようと思えば、まず腎臓を養うべきです。人体の陽気は腎臓から生まれ、腎臓は生命の活動の原動力です。もしも腎臓の機能が虚弱であれば、陽気不足な現象が起こり、ひいては眩暈、動悸、息切れ、体・腰がだるい、力がない、失禁する病状もあらわれます。したがって、冬は腎を養う、強化するべきであり、こうして、病気の予防をするだけではなく、健康を促進することもできます。
冬の養生の最も重要な原則としては「養腎防寒」です。北海道の冬は長く、気温が低くて、気候も乾燥し、免疫力を低下させ、血行を悪くする為、季節的な疾病を誘発しやすいです。例えば:風邪やインフルエンザなどの流行。高血圧や冷え症、頭痛・肩こり・生理痛・腰痛や神経痛・リウマチなどが悪化したり、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞など。ですから、冬季の養生は寒さから体の陽気を守る事が一番重要です。
この季節には、陽気のバランスをとるために過労しないように早めに寝て、睡眠時間をたっぷりと取り、性生活を控えて、「護腎養精」する事を心がけるべきです。乾燥は、肺気を損ないやすいので、「肺燥」により「燥咳」(空咳)喘息などの症状を招くことになる為、肺を潤す食材を摂取するべきです。
運動することも非常に大事です。人体の免疫を強めることだけではなく、腎機能を強め、病気を予防する力が高めることもできます。
このほか、 中国の養生医学は非常に「精神保養」を重視します。激しい感情をコントロールし、情緒を安定させ、できるだけ精神の刺激を減らし気持ちがのびのびと、精神面を心地よく維持することが大切です。こうすると、人体の「気機調和」と「血腋流暢」し、病気への抵抗力を強めて、疾病を減らすことができます。
立冬前の北国の大地―北海道はもう初雪が降り、天寒、地寒、朝寒、夜寒にもなりました。
北海道定山渓の美しい紅葉は一気に一面金色になり、枯れ葉、朽ち葉、落ち葉「冬枯れ」で一面晩秋の景色になってしまいました。
歴から、今年11月7日は立冬です。冬は立冬から立春まで(旧暦の11、12、1月)の3ヶ月間であり、立冬を含んで、小雪、大雪、冬至、小寒、大寒と言う6つの節気があります。
冬は一年中で最も寒い季節です。古医書である《黄帝内経・素問、水熱穴論》、《素問・四海調神大論水熱穴》の中には この間、「水冰地凍,草木凋零、昆虫蜇伏,万物生机皆閉蔵潜伏。」つまり、冬は川が凍り、地も裂け、草木が枯れ落ち、昆虫は蟄伏冬籠り、万物の生気はすべて閉じこもった状態と言う意味です。 人体の表現から言うと「冬、陽気が衰え、陰気が堅盛、巨陽が潜む。」など…との記述があります。
中国の養生学は自然界の変化と人体の養生の原則に基づいて、冬は厳しい寒さで万物が凋む、生気が潜伏、収蔵する季節であり、人体の陽気も自然界の転化に従って、内で潜みます。そのため、冬季の養生は自然界の「収蔵」の規則に順応するべきであり、人体の陽気は「斂陰護陽」を根本にすると透徹的であると論述しました。
中国医学の「収蔵」と言う言葉はちょっと難しいかもしれません。簡単に言えば、いわゆる「収蔵」とは陽気を潜藏し、エネルギー、陰精(陰精とは人体のすべての生命の活動の物質の基礎です)を蓄積と言う意味です。人体の陽気は空の上の太陽のようなものであり、自然界に温みと光明を与えます。若しもそれを失っては、万物は生存することができません。同様に、人体は陽気がなければ、新陳代謝の活力を失われていきます。したがって、立冬後の養生としては陽気(エネルギー)を内に集めて、春や夏に消耗したものを回復し、各機能を修復して、春の季節に向かって元気に過ごせるようにすることがとても重要なことです。
冬は五臓のうちの腎臓機能が旺盛になり、自然な節気と気候の変遷と四時の陰消陽長(陰陽消長とは量的変化の過程、および陰陽の転化の前提)の転化の客観的な規則によって、人々は冬に腎臓を養うことが大切です。 冬の「寒邪」は最も腎臓の陽気を傷め易いので、若し「寒邪」に抵抗しようと思えば、まず腎臓を養うべきです。人体の陽気は腎臓から生まれ、腎臓は生命の活動の原動力です。もしも腎臓の機能が虚弱であれば、陽気不足な現象が起こり、ひいては眩暈、動悸、息切れ、体・腰がだるい、力がない、失禁する病状もあらわれます。したがって、冬は腎を養う、強化するべきであり、こうして、病気の予防をするだけではなく、健康を促進することもできます。
冬の養生の最も重要な原則としては「養腎防寒」です。北海道の冬は長く、気温が低くて、気候も乾燥し、免疫力を低下させ、血行を悪くする為、季節的な疾病を誘発しやすいです。例えば:風邪やインフルエンザなどの流行。高血圧や冷え症、頭痛・肩こり・生理痛・腰痛や神経痛・リウマチなどが悪化したり、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞など。ですから、冬季の養生は寒さから体の陽気を守る事が一番重要です。
この季節には、陽気のバランスをとるために過労しないように早めに寝て、睡眠時間をたっぷりと取り、性生活を控えて、「護腎養精」する事を心がけるべきです。乾燥は、肺気を損ないやすいので、「肺燥」により「燥咳」(空咳)喘息などの症状を招くことになる為、肺を潤す食材を摂取するべきです。
運動することも非常に大事です。人体の免疫を強めることだけではなく、腎機能を強め、病気を予防する力が高めることもできます。
このほか、 中国の養生医学は非常に「精神保養」を重視します。激しい感情をコントロールし、情緒を安定させ、できるだけ精神の刺激を減らし気持ちがのびのびと、精神面を心地よく維持することが大切です。こうすると、人体の「気機調和」と「血腋流暢」し、病気への抵抗力を強めて、疾病を減らすことができます。
◆立冬後の食療養生◆
中国では、健康な人でも冬になると1年の疲れを取り、翌年も元気に過ごせるように、冬の食療養生がとても重視されます。
冬の食療養生の基本原則としては「祛寒補腎、養血益精、」です。寒い季節に「温」性で、効能が「滋養強壮」的で、体を暖める食材をとり、腎を補い、胃腸の働きを高めて、血流を良くし、免疫力を高めるような食事療法を、中心に摂る事がとても重要です。
北海道の冬は長く、厳しい寒さで、血行が悪くなりやすい為、お勧めの食養としては『羊肉、大根スープ』が一番よいです。中国医学の[論治解説]には羊肉の性能は 「甘」、「温」、「脾経」に入ります。「温陽補腎」、「益気補血」、「滋養強壮」の効果があり、冬に腎を補い、胃腸働きを高め、血行を良くする力が一番抜群で、体力を付け 抵抗力を増加し 自然治癒力の強化にもなります。大根の性能は「辛」、「甘」、「肺・胃経」に入ります。効能は養胃益気と書かれています。
【食材と作り方】
食材:
ヒツジの肉の500g、小大根一本。この他、棗(ナツメ)、枸杞(クコ)、サンショウ、ショウガ、香菜(バクチ)、ネギ、ゴマ油、紹興酒、しょう油、塩などの適量。
作り方:
1、お湯を沸かして、スライスしたヒツジの肉を入れ、さっとゆでてから水に通してザルに上げて置きます。
2、大根は一口の大きさを切り、15分くらい茹でる。
3、鉄鍋に適量の水を用意し、1と2をいれ、棗、枸杞(クコ)、サンショウ、ショウガ、ゴマ油、紹興酒など(を)も一緒に鍋に入れ、10分間の強火で煮沸後に、弱火でよく煮込む。
4、やわらかくなるまで煮たら、適量なゴマ油、しょう油、塩、香菜を加えて、完成。
翌年も元気に過ごせるように、冬にしっかり養生しましょう!
冬の養生
2010/10/31
2010/10/31